幸福に通じるひそやかな道

幸福に通じるひそやかな道 Byways to Blessedness
幸福に通じるひそやかな道
訳: 松永英明
単行本: 296 p
出版社: ゴマブックス
ISBN: 4777102440
2005年10月20日
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ジェームズ・アレンの三大代表作にも数えられる本書は、アレンの著書の中でも最も充実した内容です。ページ数も多いのですが、語りかけるかのような口調で説かれるアレンの思想の真髄は、この一冊で確実に読み取れることでしょう。



■目次

・はじめに
・始まりの正しさ
・なすべき小さな雑事
・困難を乗り越えて
・重荷を下ろして
・隠れた犠牲
・思いやり
・許し
・悪として見ない
・永続する喜び
・沈黙
・世俗を離れた静養
・独立独行
・人生の単純な法則を理解する
・ハッピーエンド


■訳者あとがき

 コンクリートばかりのように思われる東京の街中にも、川沿いの遊歩道や緑道があります。ほんの少し離れた大通りには自動車が絶え間なく行き交い、一分一秒を争ってせわしなく人々が歩き、高架の上を満員電車が駆け抜けていきますが、緑に包まれた遊歩道では、ジョギングやウォーキングする人、犬の散歩に訪れる人、風景を楽しみながら休んでいる人などがいて、ほっと一息つくことができます。やはり、人は心を落ち着かせてくれるものを必要としているのだと感じます。
 およそ百年前に登場したジェームズ・アレンの著書は、このように世知辛い世の中に安らぎをもたらしてくれるものです。アレンの思想は、一時期のブームを超えて、今や心の癒しを求める人たちには欠かせないものとなっているのではないでしょうか。
 そのなかでも、本書『幸福に通じるひそやかな道』(原題「Byways to Blessedness」)は、アレンの三大名著の一つに数えられる一冊です。アレンの著書は短く簡潔にまとめられたものが多いのですが、これはページ数も多く、語りかけるような口調で、真実の幸福へと至る方法を、力強く、丁寧に教えてくれます。
 アレンの説く道は、世俗の喜びからは少し離れたところにあるかもしれません。一般的な「成功哲学」や「自己啓発」とは違って、社会的な成功を手にするための方法でもありません。また、本書で書かれている考え方は、世間の常識からはかけ離れているように思えるかもしれません。しかし、心の中の精神的な充実と成長を求める人にとっては、これ以上のガイドブックはないといえるでしょう。
 そして、アレンの特徴は、東洋思想の影響が強いことにあります。仏教をはじめとして、道教や儒教の引用も多くあります。キリスト教の色合いが薄いために、日本人にも受け入れやすいのでしょう。
 本書は私のアレンの翻訳としては五冊目です。じつはこの夏、病気で一カ月ほど入院していたのですが、その間にこの本を訳すこととなりました。何人かの患者さんと一緒に暮らす中で、病気がなかなか治らない焦りを感じ、痛みや苦しみに耐える声を聞き、老いて身動きのとれない悲しさを目の当たりにしながらも、このアレンの著書を読んでいくと、それだけで心が落ち着くのを感じました。そして、入院という「不幸」にも、「世俗を離れた静養」としての積極的な意味があることが理解でき、心に栄養を与えてもらうことができたのです。
 つたないながらも、この翻訳を通じて、本書を多くの方に読んでいただき、幸福な人生を歩むためのお手伝いができるとすれば、本当にうれしいことです。ゴマブックスの編集担当の方々も、本文を読んでアレンの思想に心を打たれ、いい本に仕上げようと本当に尽力してくださいました。この本を読む方が幸福への小道を着実に歩んでいけますように。

松永英明

2005年10月18日01:42| 記事内容分類:1. 松永英明 訳| by 松永英明
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